こんにちは、 本日は当社が医療関係者向けに毎月発行している社内報のアーカイブから 排便トラブルに関するコラムの紹介を行いたいと思います。 排便トラブル:誰もが直面するかもしれない問題皆さんは排便に関することで困ったことはありますでしょうか? 特に病気をしていない若い方でも便秘などに悩まされた経験はないでしょうか? でも、そんな排便に関するトラブルを誰かに相談したこと、ありますか? 実は排便トラブルは、発見することが難しいトラブルであると言われています。 なぜなら、正常な排便ですら恥ずかしいと感じる人が多いことから、 問診では簡単に見つけることができないケースや、 仮に排便トラブルを起こしていても腹痛や食欲低下などの症状がない場合には 早期発見が難しいケースが多いからです。 また、排便のメカニズムと便秘や下痢が起こるメカニズムは非常に複雑です。 そのため、排便トラブルの解決は 利用者様の羞恥心への配慮と複雑な排便のメカニズムへの理解が伴って、 初めて対処することができるものなのです。 それでは当社で実際にあった事例を一つ紹介します。 Aさんの事例Aさんは80代の女性で、腰椎滑り症を患っていました。 彼女は便が硬くて出にくいこと、 そして3日に1回しか排便がないことを悩んでいました。 そのため、看護師からは酸化マグネシウム(下剤)の内服を提案させていただき、 Aさんはこれを試す意向を示されていました。 しかし、後の訪問時に、家族と相談の上で薬局で購入した 市販のミルマグ(下剤)の飲み方がよくわからないため、 いまだに下剤を飲めていないとのお話がありました。 また、下剤の飲み方に関する相談をすることが恥ずかしかったため、 今まで飲み方がわからないことを相談できていなかったとのことでした。 さらに、便意がはっきりしないという新たな悩みがあることも お話ししてくださいました。 話を聞いていくと相談を躊躇した理由は、 羞恥心によるものだけではないこともわかりました。 Aさんは自身の大腸に何か悪いものがあると思い込んでいて、 その影響で便秘が起こっているのではないかと恐れていたそうです。 その恐れが、相談を躊躇する気持ちに拍車をかけてしまったとのことでした。 私たちが行ったアプローチ私たちは彼女の話を傾聴し、 本人と相談した上で看護師とのコミュニケーションを細かく取りながら、 排便コントロールを進めることにしました。 このように当社では、今後も、利用者の羞恥心を考慮しつつ、 排便トラブルのメカニズムをアセスメントした上で、 深刻な病気が隠れていないかを確認し、 医師や薬剤師と連携して改善策を模索していく予定です。 今後もこちらの掲示板では当社の事例を用いながら、
医療関係者の皆様に対して情報発信を行なっていきます。 次回もお楽しみに!!! 当社では、2009年の新型インフルエンザ感染の拡大時に、感染症予防対策を行い、訪問時におけるスタッフの手洗い、マスクの装着などの管理を徹底して参りました。 これらはスタンダードプリコーション(標準予防策)として、一般的に行われるべきで当事業所ではすでに2009年から対策を行ってきたわけです。 大切なのは利用者様の安全安心と共に職員の健康を守ることです。 更にCOVID-19の流行に準じて、以下のようなエプロンの装着、手袋の装着、ゴーグルの装着などを追加して徹底して感染予防を行っております。 特にリハビリテーションを行うスタッフは濃厚接触職種とされておりますのでその部分の配慮を行っております。 また、事務所入室時の検温と健康チェック、事務所内の2時間ごとの換気や消毒、職員間の机の間にパーテーションを設置。マスクを外す食事時には別室を用意して可能な限り単独で食事をとる。などの配慮をしています。 6月からは訪問スタッフは県の事業として行っているPCR検査を毎週実施して感染の有無に関してのチェックを行っております。 利用者の皆様、支援者の皆様に安心して利用いただけるように日々配慮を行っております。
今後ともご支援いただけますようよろしくお願いいたします。 みなさんはホスピタリティーという言葉をご存じでしょうか? 「もてなす」というような意味を含んだ言葉です。 介護福祉の分野で多く用いられる「サービス」という言葉とは、内容が異なります。 図にありますように、サービスを提供することと言うのは言葉の意味から考えた場合には、お客様(利用者)に対して、一方向性に希望をかなえるというような印象でしょうか?? しかしながら、医療福祉のサービスとはそのようなものではなく、お互いが客人をもてなすような気持ちで対等な関係を礎として作るものだと思っています。 利用される方は「対価をお金として払っているではないか?」とおっしゃる方もおられますが、サービスを提供する方も人間です。 一方向的に自分のことのみを主張される利用者様にはどうしても「誠意」や「愛情」、「情熱」というものを持ちにくくなるのは理解できるのではないかと感じます。 契約していることを行うことは、当たり前です。 しかしながら、利用される側としてはその先の+αの部分を期待されるのではないかと思います。 利用する方々は、期待価値(想定範囲内の価値)以上の、願望価値、予想外価値に至って初めて信頼関係が築けると感じています。 それらを築くためには信頼性、安心性、具象性、共感性、迅速性の5要素が重要とされています。 (石黒友康、大森豊著:在宅・訪問リハビリテーションリスク管理実践テキスト―ホスピタリティに基づく医療サービスより) それらは利用者様が我々の尊厳を守っていただけることが前提です。 また、最近、医療福祉職に対する利用者やその家族からのハラスメント案件が増加し、厚生労働省からも対策の重要性が示唆されています。 当社で経験したものとしては、 「担当は40代の女がいい。」→セクシャルハラスメント 「(不必要に触る)」→セクシャルハラスメント 「(暴言、罵声を浴びせる)」→モラルハラスメントなど 「(危険性のある介護の強要)」→パワーハラスメント などが上げられます。その中には「お金を払っているのだから言うことを聞け」という姿勢が見え隠れするケースがあります。 私たちはそのような場合には医の倫理に従い行動をすることを心がけています。 つまり、医療の理論やルールの基に出来ないことは出来ない。という判断をしっかりとお伝えすることにしています。 医療福祉職はどうしても利用者の立場を尊重して行動する傾向にあり、先ほど述べた「一方向性の主張」を受け入れてしまい、その過程でストレスが生じてしまいます。 もちろん、中には認知症などの精神疾患的な問題行動に起因するものもあるため、注意が必要ですが、このようなケースには医師の診断という行動があり、投薬などにより改善することがほとんどです。 ホスピタリティーとは、利用者と医療福祉職がお互いに感謝の気持ちを忘れないで尊厳を持って作られる関係だと思います。
人生の先輩である利用者様が尊敬できる人格をお持ちくださること、そしてその家族の方とも尊厳を持ちお互いに信頼し合える関係を築いていきたいと考えています。 職員の尊厳を守りながら、利用者様とその家族の方の尊厳も守っていきたいと考えています。お互いに尊敬できる関係作りを常に考えて行きます。 |